世界選手権2012スペイン

スペイン世界選手権2012レポート for JPMA
五十嵐亮弥

今回は開催日の一週間前にスペインのマドリッドから車で1時間のマルガン飛行場に入り、
トレーニングフライトを行った。

到着した日の夜は星空のすばらしさに感動した、
今まで見たことが無いほど多くの星が輝いていつも見ていたはずの星座が解らなくなるほど星が見えた。
きっと空気が乾燥していて周りに町の明かりが無いためだと思う。
明け方には大きな流れ星を見て車で仮眠した。

一週間前からマイクロライトの世界選手権も同じ会場で行われていて、
最後のタスクを見る事ができた。
ジャイロやトライク、三舵式の綺麗な飛行機がエンジンカットでターゲットに入ってくる、
さすがに迫力がある。マイクロライトが自由に飛び回っているのを見て、
ヨーロッパ人に日本のマイクロライトの現状を説明するのが大変だった。

マイクロの閉会式を見ながら、MINIPLANEを組み立てる。
イタリアからMINIPLANEを車で運んできてくれたディエゴとマッティオに感謝しながら、
さっそくトレーニングフライトを始める。
事前に連絡をしていた競技委員長のニノムエラス氏にも色々と配慮していただきとても助かった。
まだ、マイクロライトもいっぱいいるので、注意してね、と言われるだけであっさり練習フライトが許可される。
さすがにスペインだ、だれも何の違和感も無い。
夕食は飛行場のレストランで食べるのだか、マイクロのパイロットから声がかかって、
日本人のパラモータは上手いとほめられてしまった。
きっと遠慮して離着陸していたので、そう見えたのだ。
そして、多くのスタッフの方が協力していて、すばらしい環境の飛行場だった。

丁度スペインのPL1チャンピオンのアルホンソも着ていたので一緒に飛び回る事となる。
いつもニコニコしている彼は誰からも好かれる存在で、世界選手権ではいつも親切に話しかけてくれる友人だ。

飛び始めはいつもの事だが、スペインは広い、見渡す限り平らで乾燥している。
日本では見られない景色なので、まず地図と実際の地形を見比べないと大きなミスを犯すこととなる。
迷子は怖い。
私も世界選手権は10年以上来ているが、やっと地図の見方が解ってきて戸惑いが少なくなった。
日本の感覚で川や池を探したら、絶対に失敗する。まず、水が無いのだから。
そして、道。
日本の道路のように直線道路が無い、だいたい曲線道路で、信号も無くて、細い道だ。
有るのはロータリー、それも四方八方から来た道が丸いロータリーで交差している。
それに慣れないと、自分がどこから来てどこえ行くのか解らなくなる。
まあ、ヨーロッパで車を運転すると理解できるが、飛んで上から見たらもっと解らなくなる。とにかく、
地形に慣れるとはそこに住まないと身に付かないのかもしれない。

しかし、今回は高度900mのマルガン飛行場が会場なので離着陸の感覚が異なるのではと心配したが、
ほとんど影響は無かった。これは助かった。

夕方8時ころから1時間くらいは風が無くなる、だんだん寒くなってきて、半袖ではいられない温度となる。
日中は40℃くらいで、夜は10℃を切る日もあったので温度差はものすごい。
日中は強風となるので、朝の7時くらいから10時までには降りた方が良さそうだ。

結局、最初の方の競技中にアルホンソがスピンに入って落ちて病院に行ってしまった、
閉会式にはむち打ち症の首巻きをして帰ってきたのでほっとしたが、
日中は飛ぶには危険だ。今回はエコノミータスクのテスト飛行中にも、強烈な潰れを経験したので、1
0年前のスペインでのクラッシュを思い出してしまった。

朝は7時くらいに日が昇りすばらしい景色になる、乾燥しているからか高度300mでも遠くまで見渡せて、
地図との見比べにとても良い。

まずは、開会式
華麗なパラモーターのアクロ飛行、タンブリング、タンブリングで競技が始まる。

ピュアナビゲション競技からスタート
多くのターンポイントと距離を競う。
しかし、最初からファイナルターンポイントのクローズ時刻に5分遅れる。
強風で欲張った飛行距離を狙ったために、5分の遅刻でほとんど点数が無くなってしまう。
きっとこのタスクでアルホンソはスピンに入って落ちたようだ。
私は飛行中だったので、彼が病院に行った事は気づかなかったが、
確かに、すごい強風だった、10m/sec以上は吹いていたし、サーマルも強かった。

プレシッションナビゲーション
予定飛行速度を申告してスタートする、途中シークレットのチェックポイントが有り、
正確に指示されたコースを飛行する、少しの速度とコースの誤差で減点となる。
これも、まあまあの得点。

ナビゲーションアンノンレグ
これは、飛行方向だけ示されてスタートする。
途中のターンポイントは写真で指示されるので、7枚の写真と地形を比べながらターンポイントを探す競技。
これもシークレットポイントが隠されているので、正確なコース取りが必要。
途中で写真の場所が解らなければ、迷子になってしまう。



プレシッションタスク
8スラロームとボーリングビン倒しだ。
満点取ったのに、夕方の時間切れで不成立となる。
次の日はこのタスクのやり直しで、また満点でまあまあの得点となる。

クローバーリーフスラローム
私はあまり得意では無いので、普通のタイムとなる。
しかし、アレックスは34.38秒の世界記録を記録した。
やはり練習が必要だと痛感する。


エコノミータスク
1.5kgのガソリンで長時間飛ぶ競技は、強烈なサーマルで上がる時はスゴイが、
下がる時もすごい。結局普通のフライトで1時間くらいの飛行となる。
いつものとうりラモンが3時間飛んでしまう。

1kgのガソリンで約3kmの三角コースを何周できるかの競技。
結局6周で着陸場に帰る。場外着陸すると20%ペナルティーなので手堅く飛行した。

2kgのガソリンでなるべく大きなトライアングルコースを飛行してその面積が大きいほど得点になる競技。
しかし、最初のレグは最大スピード得点が付く。
強風だったので、風を使って飛行コースを伸ばすが、途中で気が変わってコースを変更してしまう。
結局小さなトライアングルとなって、そこそこの得点となる。



Footlaunch paramotor:
1 (FRA) Pascal VALLEE 7076 pts.
2 (FRA) Alexandre MATEOS 7025
3 (FRA) David MUZELLEC 6749
4 (FRA) Julien BARBIER 6021
5 (GER) Joerg MAASS 5939
6 (FRA) Frederic MALLARD 5766
7 (POL) Grzegorz KRZY ̄ANOWSKI 5754
8 (GBR) Michel CARNET 5709
9 (ESP) Ramon MORILLAS 5691
10 (CZE) Jakub ?EDIVY 5500
11 (ESP) Jose Maria SOLA 5454
12 (POL) Emilia PLAK 5431


私の結果は23位だった。


原因は
スピードナビゲーションでタイムアウト5分した減点、飛行計画が不十分だった。

プランニングタイムに慣れていなかったので、飛行計画の重要性が理解できていなかったので、
途中で飛行コースを変更しなければならなかった。
今回からターンポイントは飛行の30分から45分前に発表される方式となった。
つまり、テイクオフ前に一仕事増えてしまったのだ、これには戸惑った。

飛行中に計画を変更したり、タスクの得点配分の理解が不十分だった。
全てのタスクに慣れるために、各タスクのシュミレーションが必要だった。
スペイン選手権に出ていれば、内容が把握できていたのに残念だ。

エコノミータスクで良い得点を得られなかった、キャブ設定が不十分だった。
通常のキャブの場合はエンジンがオーバーヒートする寸前まで流量を絞るが、
今回はまだ余裕がありすぎたと思う。コンペ用の特別なインジェクションセッティングが必要だった。

グライダーがHADRON20では小さすぎて、私の得意とするエコノミーを生かせなかった。
HADRON22の方が良かった、ソアリングできるグライダーが有利だった。
今回はハードなコンデションでのソアリングや、
スピードナビゲーションが行われたがDudekスタッフにHADRONの使い方を説明してもらって、
自信がついた。
HADRONの特性を生かした飛行が必要であった。
さすがに優勝したパスカルバレリーのHADRONは素晴らしかった。

スラロームのタイムが遅すぎた、トレーニングが必要。 30秒だいが出せないと勝てない。

その他は地図の見方や地形の見方などは、かなりできた。
事前にスペインに来た事で色々と協力してもらい、すばらしい体験をさせてもらった。
ヨーロッパの友人に感謝しています。






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