2014年8月

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FAIパラモーター世界選手権2014 in ハンガリー レポート
by 五十嵐亮弥

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8月4日 ハンガリーのブタペスト空港に到着。
      レンタカーで徳島県の椋本さんと一緒にケチケメート飛行場に到着

5日 イタリアのPER IL VOLO社のディエゴ社長とメカニック担当のマッテオ氏と合流。
   夕方にはMiniplane GEのテストフライトを行う。

6日 テストフライト 燃費テスト

7日 テストフライト ナビゲーション下見でクロスカントリー約100km飛行

8日 練習日のテストタスク ナビケーション スネークコース 50km
   椋本さんが場外着陸 エンジントラブル
   着陸地点は離着陸場から4kmくらいなのだが、道が悪くてピックアップに時間がかかった。
   地図の道路がほとんど砂地の農道で乗用車が入れない所が多かった。

9日 開会式 
   午後 スピードトライアングルタスク アウトアンドリターン
   エコノミー3.5kgのガソリンでスピードトライアングル&アウトアンドリターン 
   五十嵐が場外着陸、 メインタンクにガソリンが残ってしまい、予定の燃料を使えず場外着陸。
   サブボトルへのポンプアップ動作不良だった。エンジン不調に気が付かなかったのが、残念だった。
   椋本さんは順調

五十嵐と一位のアレックスの飛行軌跡を添付します。









10日 朝 ジャパニーズスラローム PF1がサーマルコンデションで途中で中止になる。
    通常の世界選手権の場合は朝6時ころから飛行が開始されるが、今回は役員への配慮なのかスタート時間 
    が約2時間遅い。結果としてサーマルコンデションとなって中止となった。運営の問題が大きくなり始める。
    どうもタスクの結果発表が遅れているのでオフィシャルwebが機能していない。

11日 朝 ナビゲーションタスク ターンポイントハント90分 申告時刻到達精度
    椋本さんが離陸してすぐにパラシュートランディングした。
    アクセルの紐がパラシュートのグリップに引っかかったようだ、
    幸い怪我は無かった。
    五十嵐はそこそこの飛行をしたが、グライダーサイズが大きすぎたようで、
    遅かったと感じる。Snake21
    上位の選手は私よりも小さいグライダーを使っていて、さらに体重も多いので翼面荷重は大きくなり飛行速度
    も高速となる。単位時間での飛行距離は大きな差となった。





















   昼 ピュアエコノミータスク2kgのガソリン搭載
   椋本さんは順調に1時間以上の飛行をしたが、スタートラインとエンドラインを通っていないので、零点となる。
   タスク説明は全てイギリス英語で行われて、タスクシートも無くホワイトボードに手書きで説明していたので、聞
   き落としたと思う。五十嵐も同じ理解だったが、幸いスタートラインとエンドラインを通過していた。
   今回の運営の不備にコンプレーンを出した、タスクシートが無い状態でタスクを行っているので、ミスコースが発
   生したと、抗議したが認められなかった。

   五十嵐は1時間丁度くらい、Snakeは高速飛行に適するがディレーションには難しかった。 また、このエリアは軍
   の飛行場が近いので、高度制限があり500m以下での飛行となった。数キロ先まで移動して約1000mまでの制
   限高度空域で飛行した方が良かったようだ。多くの選手が500mの制限エリアで高度を上げすぎて飛行を行って
   いたので抗議文を出したら、副競技委員長に誰が高度制限以上を飛行したのか証明しろと言われた。おかしな
   事を言う審判だなあと思い各国のチームリーダーに聞くと、すでに多くのチームからもクレームが入っているとの
   ことだった。その後、正式発表されたスコアシートは失格者が続出した。仮発表では2時間以上飛行した選手も
   したが、全て失格になったようだ。











12日 朝 ジャパニーズスラローム 
椋本さんキックスティクのやり直しをしてしまい減点。
五十嵐はエンジンのスロットルのトラブルで出遅れるが、コンプリート

夕方4時から ナビゲーションエスティメーティドスピードタスク スネークコース
     椋本さんはアウトランディングした。またエンジンの調子が悪かったようだ。
五十嵐は少々時間が遅れたがコンプリート













13日 朝 スローアンドファースト
椋本さんは途中で着陸、エンジントラブルなのか?

五十嵐はハイスピードレグで チップ潰れを起こしミスキック1本 ハイスピード時のコントロールミスだったと思う。
     午後のタスクは中止 マイクロライトのターゲットのために、エリアが使えないため、これはマイクロライトと同
時開催時の問題点だが、未だに同じ問題が起きている。開催場所は別々の会場にするべきだ。


14日 気象状況不良の予測でノーコンペティション
     夜は雷雨となる。



15日金 朝 ナビゲーションタスク 75分の時間で最大ターンポイント数  ボーリングランディング
      椋本 順調 
五十嵐 ナビゲーションの最後のゴールパイロンを見つけられずに0点となる。 ボーリングランディングミス 多くの選
手がウインドグラジエントが読めなくてミスしていた、私もミスした。
    













16日土  閉会式はマイクロライトのみ行われた。
パラモーターの閉会式は行われず。最終結果がまったくまとまっていなかったようで正式な成績が出ていなかったよ
うだ。

今回のパラモーター世界選手権は運営が未熟だったのとマイクロライトと同じ会場での開催でお互いの飛行条件が
制限された。結果的に多くのコンプレインが出されて運営側もそれに対応できなかった。タスクは8タスクしか行われ
ず、時間が無くなって不成立になったタスクも出た。飛行距離も配布された地図の半分程度しか使われず、飛行高
度もエコノミータスクで飛行場上空480mまでと制限された、軍の基地が近かったためのようだが、あまりにひどい条
件だった。
飛行する地域と気象条件は良いのにとても残念な結果だった。

最終的には、五十嵐の成績はおそらく44位くらいで、椋本さんは最下位だったと思う。
色々な意味で、勉強になった大会だったが、やはり私としてはタスクの理解が不十分なのと、その戦略が不十分に
なった。特に高速でのナビゲーションのトレーニングが必要だと感じた。毎年のヨーロッパのナショナルに出ていない
と出遅れるのは毎回の事だ。そしてグライダーの進歩は毎年のペースで変化していて、それにも遅れを取ったら話に
ならない時代となった。特に高速飛行での燃費はガソリンの量に対して飛行距離の効率が問われるタスクが増え
た。

一位はフランスのアレックスマティウス  VIPER         
二位はイギリスのミシェルカーネット WRC NUCLEON
三位はポーランドのカミールマンコスキー SNAKE
のようだった。

ジャパニーズスラロームでカミールが世界記録を出したと言っていた、38秒との事だ。かなりの風が有ってけっして良
い条件では無かったが、素晴らしい記録を出した。
今回の飛行で一番感じたのは、スネークの高速飛行の性能だった。
強いサーマルコンデションの中を最大速度で手放しで飛行できた、設計者には聞いていたが実際にそのとおりの性
能だった。高速飛行時の燃量/飛行距離には驚かされた。
ただ、低速飛行時の燃量/飛行距離はハドロンより悪くなると感じた。
やはり、飛行目的によってグライダーの性能も大きく影響するようだ。
最近は燃量/時間だけでは不十分なタスクになってきているので、グライダーが大きいと不利になるタスクが増えたと
感じる。
 
日本からの参加は毎回私一人だったが、今回は2名の参加で少しはチームぽくなった。
しかし、チーム参加が無い国は未来が無いのと同じだ。ぜひ参加者が増える事を期待する。
パラモーターの人口は国単位で見たら日本が世界一多い国だと思う。しかし、競技人口の少なさも世界一だ。いつに
なったら井の中の蛙大海を知るのだろうか?


詳しくはオフィシャルwebへ
http://wmc-wpc2014.hu/paramotor/scores_paramotor

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