テイクオフ

ライズアップを正確に行うには

その準備が重要です。
まず風向きを知る、だいたいの方向ではなくこのラインで走ると決めて、
目標物を決める。

当然風はその目標物から吹いていなければなりません。
特に朝の弱い風で、風向きが変化している時はその変化してしまう前に
ライズアップする必要があります。

つまり短時間で準備を終了しなければなりません。

その準備とは、まずキャノピーの広げ方が重要です。

もちろんラインチェックもハーネスへの取り付けも含まれます。
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1.キャノピーの広げ方 

どのようにキャノピーを準備すべきか。

それは短時間で確実に地面に置いた布切れが翼として機能して頭上に浮き上がるようにする
ことですが。



まず空気をキャノピー内に一度入れます。

これでたたんでいた折りじわが取れて空気が入りやすくなります。

次にラインを左右に分けます。確実にパイロットの入る中央のスペースを確保くます。

飛行中のキャノピーは前から見ると湾曲したメロンの皮のような形をしています。

この形をなるべく早く形成されるように、地面に置いた時にその形を再現します。

特にリーディングエッジとエアインテークが重要です。

リーディングエッジの湾曲は飛行中のカーブと同じにします、またエアインテークもスパン方向
に張りをもたせます。特に中央付近は重要です。
中央部部のスパン方向のテンション


次にトレーリングエッジを引き出します、これはブレークコードのラインを使います。

いちいちキャノピーを持って引き出す必要はありません。

つまりブレークラインを使うとラインチェックも一緒に出来るのです。

ブレークライン(コントロールライン)はキャノピーの一番後ろに取り付けられていますので、地面
で準備している時は他のラインより一番下になっています。



この点検中に他のラインが何かに引っかかっていないかを同時に確認できるのです。

このブレークラインは必ず他のラインと分けて、左右の一番外側に引き出します。

そうする事で確実にラインが分かれて見やすく、またライズアップ中も解けやすくなります。

もう一つ重要な事が、地面との摩擦です。
この摩擦でキャノピーが立ち上がるのです。
例えばつるつるの氷の上でライズアップする事は出来ません。
キャノピーが引っ掛からないので、ずるずるパイロットについてくるだけです。

その摩擦が左右で違ったら、まっすぐには上がりません。




2.ライズアップとは

地面に置いたキャノピーが頭上に浮く事と簡単に言えますが、
細かく分けて分析すると多くの要因が含まれます。

まず、Aライザーを持ってパイロットが前進します、このAライザーに引かれてAラインが引かれ
エアインテークに一番近い部分が引かれ始めます。

なぜAライザーを持つのでしょうか?
じつはライザーを持たなくてもパイロットの初速が速ければ、
キャノピーは立ち上がります。

風の強い日にAライザーを持たなくてもキャノピーが上がった経験はあると思いますが、
もともとキャノピーが上がるのは何かのショックで対気速度が上がった時に
浮いてしまう状況なのです。

その状況に無風でも早く近かずけるためにAライザーを引っ張って加速するのです。

ではなぜAなのか? Bではなく、Cでもなく。
パラグライダーはAとBのラインがあれば飛行できま
す。

ためしにAとBのラインだけ付けて浮かせてみてください、きっと安定して浮いていると思いま
す。

グライダーの重心位置がAとBの間に有るので、AとBだけで重心位置を保持できるのです。

そのAとBのラインの長さで翼の迎い角は決定されます。

CとDやブレークコードはその補助的な物なのです。AとBのバランスで迎い角が決まるので、A
を引きすぎると風を上から受けた状態になりつぶれます。

アクセルシステムはこれの応用編です、もちろん潰れないように異常にAライザーが引かれな
いようにストッパーが付いています。
AライザーをBライザーより多く引く事は翼の迎い角を浅くした事になるのです。
つまり加速しているのです。

そういう訳でAライザーを持つのです。
Aライザーを引く量はBライザーに対して普通のグライダ
ーだったら16cmくらいです。

つまり16cm短くAを持てば良いのです。



当然左右のライザーを持っている手は左右同じ位置になければなりません。

そして真っ直ぐに進む必要があります。

少しでも背中が左右に振れたら、推力線の方向が大きく変化します。
それで大きく進むコース
が曲がってしまい左右のライザーを持っている手の位置が大きく変化してしまいます。

初心者の失敗はこの、背中の向きを変化させてしまう失敗か多いです。




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3.もう一つの注意事項はプロペラガードです。

ガードは2つのカラビナ間の距離よりも大きいです、
ガードの後ろで広がってしまったキャノピーのラインはガードに擦れて上がりにくくなり、
ガードの下半分でキャノピーが広がってしまうと抵抗が大きくて上がれなくなります。

最悪エンジンがラインの上に乗ってしまいます。

この対策として、
Aライザーを持った手を最初から飛行状態に近い位置に保持して助走します。

エンジン無しのパラグライダーだったら前傾姿勢で
Aライザーを持った手を後ろに伸ばしてもライズアップ出来るのですが、
パラモーターの場合は異なります。

 

さて、ライズアップ開始です。

エアインテークに空気が入ります、
その空気でエアインテークとリーディングエッジがスパン方向に広がり
リーディングエッジが形成されます。

このリーディングエッジが翼の必要条件です。

空気を上下に分離するための前縁をリーディングエッジと言いますが、ライズアップの初期段
階でそれが形成される必要があります。

そして空気が入ってAとBのラインの取り付け位置くらいまで膨らむと、
翼としての機能を発揮し始めるので、初速が十分であれば滑空が始まります。

この滑空が始まるのとまだ失速から抜け出せないのとでは大きな違いが起きます。

滑空していれば、そのまま滑空が続きますが、失速していればどんどん減速していきます。

結果ライズアップは失敗となります。
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ランディングとは

前のページのターゲットランディングと同じ方法です。
ターゲットが有っても無くても同じ飛行コースで着陸します。
練習のために必ずターゲットは置いて飛行すると良いです。
毎回の飛行には必ず着陸が必要ですから、練習になります。
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